どういったゲームタイトルであっても、長期間サービスを継続していればプレイヤー数は漸減していくものである。それが元々注目されていたタイトルであればなおさらで、サービス期間が伸びれば伸びる程、コアなファンだけが次第に残り、新規プレイヤーは減っていく。サービスの継続には定期的な新規プレイヤー誘導と、定着のための措置が必要となってくる。そんな中でサービス終了の懸念が騒がれているタイトルがある。Bungieが開発するアクションMMO『Destiny 2』だ。
減りつつあるプレイヤー人口
Destiny 2は2017年にリリースされたFPSであり、当初有料タイトルであったものの2019年に無料化。ユーザー数が増えていく中で、季節に応じてDLCを展開。リッチな演出と濃密な設定の練り込みなどから高い人気を獲得していった。DLC「オシリスの呪い」を境にユーザー数が落ち込む事はあったものの、次のDLCである「孤独と影」で再度持ち直した。2022年の「漆黒の女王」リリースで同時接続者数が30万人を突破するなど、人気のタイトルとして再注目される流れではあった。
しかし現在の総プレイヤー数について、The Game Postが報じた所によると、なんとそのオシリスの呪い前後で記録されたプレイヤー数382,932人を割り、推定30万2千人程となっているとの事だ。このオシリスの呪いの発表後の状況に対して、2022年にBungieは「減少ペースが続くようであれば、DLC発表後5週間時点でサービス終了を打ち出す予定であった」と語っている。38万人程の時点でこれなのだから、それ以上にプレイヤー減少ペースに拍車がかかっている現在の状況は非常に苦しいものだろう。
サービス長期化とコンテンツ難易度と最適化の問題
リッチなタイトルであればコアなファンがつくものであるが、現状新規プレイヤーの囲い込みどころかコアなファンまでが離脱しかけている状況は危機的である。現在サービスインから8年以上経つタイトルである事を考えても、コアなユーザーまでが離れる事態は避けたいものだが、そのためのバランス調整は歪なものとなっている。
ここまでユーザーが離れてしまった要因の一つとして、定期的なリセットが挙げられる。これはゲーム内においてプレイヤー側のパワー(強さを表す数値)が膨れ上がりすぎた結果、一旦システム側でリセットを掛けて、ゲーム全体のバランスを平準化するというものである。そのたびに新たなコンテンツが追加されていっているため、それ自体は必要であるとする声も多い。ただしこのリセットに伴うバランスの変化は、特に装備品の更新において重大な影響を与えている。同作ではレアリティの高い装備品を分解すると「不安定なコア」というアイテムが出現する事がある。このアイテムはなかなかにレアなのでそうそう数は集まらないのだが、現在のバランスにおいて最強まで強化を施そうとすると、実に4桁単位でこの素材が要求される。繰り返すが、両手で余るほど手に入るものではないアイテムである。公式側がこのアイテムについて、今後のアップデートでアイテムそのものを消し去る事をアナウンスしているレベルでゲームのモチベーションを抑止してしまっている状況だ。
また、ゲームサービスが継続すると追加されるコンテンツ量も膨大となる。同作はそこそこの規模のフィールドでプレイヤーが行動するオープンフィールド型のゲームであり、複数のエリアが用意されている。そのためサービスの長期化は、プレイヤーの分散やそれに伴うコンテンツの過密と過疎といった問題を引き起こす。ここでBungieは、比較的人気の無いコンテンツや過去の要素を「アーカイブ化」して、新しいコンテンツにのみアクセス出来るように導線を引き直したのである。
これについてはゲームのスリム化や最新の状況に追いつきやすくするというプラスの要素をもたらしたが、それ以上に過去に作り込まれていたストーリーや高難易度コンテンツ、エリアにアクセスできないという大きなマイナス面を残している。特にストーリーの重要な説明と演出が光る「カバル大戦」に絡むメインクエストや、DLC「孤独な影」で訪れるエリア「入り組んだ岸辺」、その他かつては訪れられたフィールドがアクセス不可となった。これに関しては否定的な声も多く聞かれており、ストーリーとして完成度の高かったこれらの要素を無くしてしまった事で「単にシューティングするだけのゲームとなった」というコメントまで飛び出す始末であった。
もちろんサービスが長期化し、新しいコンテンツを矢継早に投入しなくてはいけないというのは、この手の長寿命ゲームにはつきものの要素である。古いコンテンツから段階的にこなしていく仕組みというのは、余程物好きでなければ最近は受けが悪くなってしまうだろう。それでも評価されていた要素を切り捨て思い出の中に閉じ込めてしまう事は、ユーザーの求めるものに対してやや不親切さが目立つのではないだろうか。
現状Bungieは新規開発タイトル「Marathon」に注力している最中だが、同タイトルはSFものの3人一組で戦うチームシューターかつ、サバイバル系の要素を売りとしている。しかしこの手のチーム系のタイトルではApex Legendsをはじめ多くのタイトルがひしめいており、そしてこの手の大戦系コンテンツがやや勢いを失いつつある中で、なかなかに手厳しい市場となってしまっている。このままユーザーの減少に歯止めがかからないのか、それとも起死回生の一手が打たれるのか。12月3日の「反逆」DLCに同作の命運が掛かっている。
最終更新日: 2025年10月15日 14:04