10月10日、ジオフラ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 社長執行役員CEO:尾崎雄一、以下ジオフラ)は、東京都が都政現場における課題に対して、優れたスキルや技術を有するスタートアップとの対話を通じて、ともに解決を目指すプロジェクト「令和7年度 現場対話型スタートアップ協働プロジェクト」に採択され、東京都水道局サービス推進部が課題公募した協動テーマである、防災インフラである災害時給水ステーションの認知度向上に共に取り組むこととなったと発表した。この認知度向上に利用されるのが、ジオフラ株式会社の手掛けるおでかけエンタメアプリ「プラリー」だ。
プラリーの大きな特徴は、移動や特定の地点へのチェックインを行って溜まるポイントを、現実のガチャや各種ポイント、商品券に交換ができる兌換性の強いコンテンツであるというものだ。同作の持つ訴求力を利用して、2025年11月下旬ごろから災害時の給水ステーションをチェックイン可能な地点として設定するとの事だ。これを通じて災害時給水ステーションの場所を覚えてもらうという狙いがある。
独特なゲーム性を持つ位置情報ゲーム
本記事の読者の中で聞いたことが無い方は恐らく居られないだろうが、ここでは位置情報ゲームから説明を進めていく。位置情報ゲームはスマートフォンタイトルとして展開しているゲームコンテンツであり、その名の通りスマートフォンに搭載されたGPSをフル活用することで、現実の座標に紐づいた様々なコンテンツを提供するゲームである。陣取り要素が非常に有名となり話題となった位置情報ゲームの先駆け的タイトル「Ingress」や、ポケットモンスターとのコラボにより社会現象まで引き起こした「ポケモンGO」、ドラゴンクエストシリーズの冒険的要素を程よく取り入れた「ドラクエウォーク」、現実世界での採集やモンスターの狩猟を軸とする「モンスターハンター Now」など、各社様々なコンテンツを紐づけた位置情報ゲームを展開している。
位置情報ゲームというだけあり、そのプレイスタイルとして「歩く」事は欠かせない。現実世界の様々な場所がコンテンツの対象となるため、特定のポイントに向かって歩く必要があり、多くのアプリでは自転車の標準的な移動速度までが移動しているとみなされるギリギリの速度設定となっている。そのため、位置情報ゲームを嗜むユーザーは自転車もしくは歩行を多く行う事が必然的に求められる。プレイヤーの中には山頂や秘境に設定されたポイントなどを巡る楽しみ方をする者もいるが、位置情報ゲームを得意としている大体のユーザーは健脚であったり健康状態がしっかりしている事が多く、総じて健康的なユーザーが多いのである。もちろん、コンテンツの訴求力が非常に良いため「帰り道はこっちだけれど、今日はちょこっと寄り道していこう」となる事も相応にあり、結果として帰宅に倍の時間が掛かる程にコンテンツに熱中してしまうといった事も往々にしてあり得るものである。
さてそんな位置情報ゲームであるが、新型コロナウイルス感染症を経てそのあり方が変質しつつある状況だ。以前は完全に出歩く事を要求されたが、環境が整ってさえいれば家からそこまで長時間出歩かなくても、コンテンツを達成出来るような調整が施されるようになったのである。昨今は夏場の熱中症なども相次いでおり、屋外活動が必須な位置情報ゲームを楽しめる時期は年々減りつつある。いかにユーザーを繋ぎ止めていくか、また継続して楽しめるように運営していくかは運営の腕の見せ所となっている。
リアルを活用するからこその公益性
位置情報ゲームは文字通り位置情報を利用するものであるが、これが現実世界の諸要素と結びついたらどうなるのかと考える開発者やユーザーもいるだろう。今回のプラリーのように、現実世界にあるものをアプリ上でインタラクトする事で、コンテンツの認知を図っていくというやり方は小規模ながら継続して行われている。そんなタイトルについても幾つか歴史を追いかけてみる事にする。

代表的なタイトルとしては、SNSで話題になったマンホール撮影アプリ「鉄とコンクリートの守り人」がある。2022年にサービスインした本作は、マンホールを撮影したり地図上の特定の地点をタップするなどのアクションで、ゲーム内通貨「TUB」が手に入る仕組みとなっている。これの獲得額を競い、賞金も支払われるランキングイベントを定期的に開催。マンホールの保全に関する行政側の手間暇を減らし、ゲームというアプローチで解決を図った作品だ。このタイトルは「TEKKON」と名を変えたが、2025年に役目を終えたとしてサービスが終了している。
同アプリの後続的作品としては、電柱を撮影して様々な要素を達成する「ピクトレ 〜ぼくとわたしの電柱合戦〜」が存在する。こちらも定期的にイベントが開催されており賞金が出るほか、日々のタスクをこなしていくというタイプのゲームである。電柱の老化や破損をいち早く発見するために、市民の力を借りるというものである。

位置情報ゲームは普段何気なく通り過ぎている種々の要素を再確認し、必要であれば自分の生活の中に取り込める可能性があるものを再認識出来る独特なコンテンツである。今回のように、生存に繋がる貴重な情報を取りこぼさないよう、より画期的なコンテンツの出現が待たれている状況だ。
最終更新日: 2025年10月14日 13:42